サクラサク
合格通知に良く使われた言葉ですが、ずいぶん昔は、電報だったようです。
「サクラサク」という電報が届いたら、入試に合格という意味ですが、今では知らない人も増えてきたことでしょう。
不合格は「サクラチル」。
試験の合否が「桜」という日本人にとって春を象徴する花に例えられている所に、ちょっと風情を感じます。
でも、電報を打つことが減ったからなのでしょうか、「サクラサク」も「サクラチル」もすっかり見かけなくなりました。
合格発表と言えば、学校の掲示板に張り出される受験番号を前に喜ぶ姿、悔しそうな姿が見られるものですが、今、一番の主流である合格発表のスタイルは、インターネットです。
受験をした学校のサイトにアクセス、ログインして、合否を確認する方法です。
合格発表も時代の流れで、ずいぶん様変わりしています。
まあ、手軽と言えば手軽なんですが、現地での悲喜こもごもの姿に何か感じるものが無いと言えばウソになります。
さて、人生にとって入試とは、少なからず壁であることは確かです。
誰もが通る道であり、自分を客観的に見る機会でもあるのではないでしょうか。
そして何よりも、どうすれば入試を突破することが出来るのかという問題についての解決能力も見え隠れします。
今後も問題は発生するでしようが、それをいかに上手く解決するかの連続が人生です。
逃げてもいい時や攻める時の見極めなども養わなければなりませんね。
妹と私
私には年の離れた妹がいます。
結構年が離れているせいもあって、めったに喧嘩もしません。
歳の差がある割には仲の良い姉妹だと自分では思います。
大学生時代にずっと塾でアルバイトをしていたこともあって、妹にもよく勉強を教えていました。
普段はお仕事として教えていたので、それなりに経験もあり、妹からは「教え方がわかりやすい」と褒められました。
今思えば、褒め上手なんですね。
嬉しくなって、ちょいちょい無料で家庭教師をやっていました。
そんな妹ですが、数年前に大学受験をしました。
志望動機や自己紹介なども一緒に考えて、妹のためにかなり時間を割きました。
しかし、結果は残念ながら不合格でした。
妹はすっかり落ち込んでしまい、これ以上受験はしたくないと投げ出していまいました。
初めにも書きましたが、私たちはめったに喧嘩をしません。
しかし、この時ばかりは私も真剣に叱りました。
受験をやめて就職するのは構わない。
だけど、不合格だったから拗ねて自暴自棄になっているんだったら絶対にダメだよ。
あとから、「本当は本気になれば大学くらい行けたのに」とか言うような大人になっちゃいけない。
それまで叱ったことがなかったので、相当驚いたようでしばらく口をきいてくれませんでした。
結局地元の企業に就職したのですが、就職してから半年後、妹のほうからメールが来ました。
「あの時は叱ってくれてありがとう。仕事楽しいよ。頑張っているよ」と。
本当は嫌われるのが怖くてずっと喧嘩もできてなかったけど、やっとちゃんと姉妹らしくなれた気がした出来事です。
今では、前よりも仲が良いですよ。