病院治療

ベッドが数台ありますが、その内何台かのベッドだけカーテンで仕切りができる程度のプライバシー保護です。
野戦病院さながらです。

このような病院は昔は多かったのですが、今では珍しいですよね。

最先端技術なんて何もないのですが、軟膏も看護師さん達の手作りで、一人一人にあった軟膏を慣れた手つきで看護師さんが何種類も重ね塗りして下さいます。

治療することを昔から「手当」と言いますが、本当にそう思わせるような温かさを感じる治療です。
薬を密閉するため、仕上げは白の綿100%の長袖肌着に股引の昭和初期のお父さんファッションです。

露出している手や首や顔などは包帯で巻きます。
ミイラ状態です。

しかし、日本各地からこの病院に治療にくる方が多く、予約の電話をしたら一年待ちでしたが、結果的に驚くほどアトピーが良くなりました。
アトピーの方を見ると、青森の病院を教えたくなる衝動にかられると主人は言います。

それだけアトピーの苦しさを知っているからこそでしょう。
とにかく、青森の病院で日々患者さんのために尽力を注いでおられる先生や看護師さんの姿には脱帽です。

この病院の軟膏は、機械での撹拌は全く効果的でなく、不思議と手作業によるものでなくてはならないとか。
科学的には成分は同じでも、結びつきとか細かいところが、違うのでしょうかね。
機械のように均一でない方が、場合によっては良いということなのでしょう。

夏とアトピーと私

夏が苦手です。
アイスは美味しいし、クーラーをつけてタオルケットに包まって昼寝をするのは気持ちいいし、昼が長くて遅くまで遊んでいられるのも嬉しいのですが、どうしても夏が嫌になる理由があります。
それは、汗をかくことです。

私はアトピー性皮膚炎持ちなので、汗をかくとどうしても肌が荒れて、痒くなってしまうのです。
自分の身体から分泌されたものなのに自分を苦しめる、というのは、不思議で難儀なことだと思います。
大人になって大分マシになってきましたが、小さい頃は身体のあらゆるところが痒くて、とても大変でした。
特に肘や膝の関節の裏側は、皮膚同士がくっついていることが多いので汗をかきやすく、よく荒れていました。
それに加えお腹や背中には毎年あせもが出来るので、とにかく辛かったです。
小さい頃は薬を塗ったりお風呂上りにパウダーをはたいたりしてもらっていましたが、大人になってからは自分の身体のことも分かってきて、自分で対策を練ることができるようになってきました。
例えば今は、汗を発散しやすいような、特殊なシルクで作られた下着を着ています。
それを着るようになって、背中とお腹のあせもが全くなくなりました。
他の部分に関しても、皮膚同士がくっつかないように、夏でも薄手の長そでを着るなどして、極力ひどくならないようにしています。
いい素材の服を選んだり買ったりするのは、労力においても金銭面においても少し大変ですが、それであの苦しみが軽くなるのなら、と頑張っています。
冬は冬で寒さが辛いので、早く夏にならないかなあ、なんて思うのですが、やはり夏になると「この痒さに比べたら寒さがなんぼのもんだ!」と冬を待ち望んでしまいます。
いつか夏に思いっきり汗をかいても大丈夫になれるような、皮膚に優しい薬や服が開発されないかなあ、と願っています。

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