人脈と言葉
私はよく、「あなたってどこの出身?」と訊かれます。
その理由は、私が話す言葉のイントネーションや語尾が、色々な地方の方言が混ざっているからだと思います。
私自身も気付いているのですが、なかなか直せないのでもう開き直っています。
私の言葉の基盤になっているのは、今住んでいる九州北部の県の方言です。
しかし、他の色々な地方の言葉も混ざっています。
例えば、関西や、私の住む県の四つの地方、九州南部の県、などです。
これは適当に作っているわけではなく、全て人から移ったものです。
元々は九州最北部の辺りで育ったので、そこの方言を話していたのですが、小学生の時に同県の中部に引っ越しました。
そこでは単語はあまり変わらないのですが、語尾やイントネーションが少し違いました。
小学生で、皆と違う言葉を使っているのが嫌だったので、無理やりそこの言葉を使っている内に、それが自然になっていきました。
また、私は私立の中学校に通っていたので、色々な地方から生徒が集まっていました。
その中でも特に仲の良かった友人が、私と同じ件ですが違う地方の出身で、そこでその地方の方言が移ってしまいました。
更に、大人になって就職してから、同県の別の地方で1年半ほど働いたので、そこの地方の言葉も移りました。
教員をしていたのですが、生徒達がどんどん方言で話しかけて来るので、それに応対している内に自然にそこの言葉を使う様になりました。
また、車の免許を取りに合宿に行った教習所が九州南部の県にあり、そこで半月と少し生活したので、少しだけそこの言葉が身に付きました。
更に、そこで知り合った別の生徒に、関西から来ている、という人が居て、その人と親しくしていたので、関西弁も少し移ってしまいました。
こうして自分の言葉のルーツを辿ると、今まで築いてきた人脈が見え隠れするようで、面白いです。
これからもっと色々な人と出会って、また別の方言が私の言葉に混ざっていくのだと思うと、少し愉快で楽しみです。